Type Project —visible, but invisible.

昨日、凸版印刷博物館で展示入れ替えがあった『1960年代のグラフィズム展』へ。前期の内容より印象が弱い。1960年の世界デザイン会議から64年の東京オリンピックにかけて、日本のデザイナーのエネルギーの昂まり方が尋常でなかったことがよく分かる。個人は熱く、チームプレーにも篤く、デザイナーの層も厚い。展示をあらかた観終わったあと、岡澤研の大熊さんが持ってきてくれた中村不折の『龍眠帖』を竹下君、岡澤君と共に見る。復刻版ではあるが、明治書壇を賑わせた法帖、実寸では初見。奥付には明治41年発行、発行者 河東秉五郎とある。ためらう不折を口説き『龍眠帖』を出版させ、見事大成功を収めたのを機に「龍眠会」を結成した腕っこきの編集者。17歳の虚子に子規を引き合わせたのもこの男だった。俳号のほうが通りがよい。碧梧桐という。以前木雲から碧梧桐の書の展覧会の知らせをもらったが見逃した。有季定型から無季自由律へ、さらには奇なる俳句「ルビ付俳句」に辿り着き、還暦の歳、自ら落伍者を名乗り俳壇を引退。その後書家として生きることを宣言し、次々と奇なる書を生み出した。そのなかには「ルビ付書」もある。伝統俳句を貫いた虚子は、前衛俳句に散った旧友を悼んで次の弔句を詠んだ。

 たとふれば独楽のはじける如くなり   虚子

 思はずもヒヨコ生れぬ冬薔薇(そうび)    碧梧桐

コメントを投稿