Type Project —visible, but invisible.

秋雨。新橋、東京美術倶楽部にて二日間だけ催される「山本之夫の表具展」へ。展覧会のタイトルは「美の裏方」。額装よりも軸装、大作よりも小品に、表具師 山本之夫氏の融通と繊細を感じた。収穫は、冨田渓仙の「老松蒼鷹図」と「高雄時雨図」、書では一休宗純と無準師範に胆を抜かれた。いくつか並んだ村上華岳のなかでは「寒巌古松図」がいい。しかしなにやら落ち着かない。図録を確認しようと腰を下ろし、再度目を上げると画はぴたりと決まっていた。なんのことはない、本来座して観るべき床の間の画を、立って見下ろす不作法を犯していただけのこと。もとより華岳はその角度で観られることを想定していたはず。そんな風にあれこれ書画の創意と表具の工夫を楽しんだ。会場で落ち合った小塚さんと寂びれた中華料理屋で昼食をとったあと、喫茶店に場所を移し、香ばしい珈琲で香ばしい話題を二時間ほど。

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