Type Project —visible, but invisible.

猫が振り向いた瞬間を捉えた一枚の絵。竹内栖鳳の『斑猫』である。『斑猫』には、栖鳳が得意とする「刹那と気配」がよく現れている。気配の濃度こそ大観に一歩譲るものの、「刹那と気配」を同時に描く技量こそが、栖鳳を絶後たらしめている。日本橋高島屋で開催されている「竹内栖鳳展」には、残念ながら『斑猫』は展示されていない。今日、展覧会場を歩いてみてこんな感想を持った。異国の大気や水に接したときに栖鳳の技は冴える。イタリア旅行での『ベニスの月』然り、中国江南旅行での『水村』然り。「刹那と気配」は俳句の得意とするところでもある。


 新聞紙すつくと立ちて飛ぶ場末   三橋敏雄

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