TPつらら

冬の空気が生み出す氷柱のように、鋭く尖った印象がきわだつ個性的な書体

TPつららは、藤原俊成の筆跡を活かしつつ、冬の冷たい空気が生み出す氷柱をイメージしたフォントで、強い個性をもちながらも現代的な場面でも高い実用性を発揮する書体です。つららの鋭さと冷たさを文字形象に反映し、氷の艶と輝きをイメージしてデザインしました。

特徴

引き締まった空気を感じさせる書体

冬の冷たい空気が生み出す氷柱をイメージしたTPつららは、冷え・寂び・枯れに残る艶のエッセンスを書体デザインに注入しました。主軸をなすのはひらがなの縦組みですが、現代における用途としてカタカナの横組みが新鮮かつ実用的です。欧文は、和文との調和を図りながらも欧文独自のテイストを貫き、引き締まった空気を感じさせる書体に仕上げました。仮名よりもオリジナルの要素が強い欧文ですが、角張ったカーブなどは、バスタルダなどブラックレターの速記体系の形を参考にしています。漢字は、縦画の起筆とウロコの尖り具合が仮名とマッチする濱明朝のヘッドラインを組合せています。

現代的でシャープな雰囲気の書体 

TPつららは、藤原俊成の筆跡を活かしつつ、氷柱の鋭さと冷たさを文字形象に反映し、氷の艶と輝きをイメージしてデザインしました。欧文は、鋭さを表現するため、ペンによる筆記をベースに書体づくりをおこなっています。長めのアセンダーとディセンダーは、細長いつららを想起させることを意図した設計です。仮名の転折部にあたる欧文字形の折り返し部分を角ばらせることでつららの印象を強め、冬の寒さを連想させるデザイン処理を随所に取り入れています。TPつららは、古典をベースにしながらも、現代的でシャープな雰囲気の書体ファミリーです。

藤原俊成の筆跡を仮名デザインのモデルに

四季フォントプロジェクト第三弾のTPつららは、氷柱をイメージしたフォントで、藤原俊成の筆跡を仮名のデザインのモデルにしています。藤原定家の実父である俊成は、平安王朝末期の和歌の大家で、彼が書いた『古来風体抄*』は、後代の日本文化に大きな影響を与えました。俊成の文字は、鋭い起筆・終筆、転折部に特徴があり、癖の強い字形とあいまって独自の書風を形成しています。
*古来風体抄
鎌倉時代初期に成立した歌学書で、藤原俊成が式子内親王の求めにより執筆したとされている。俊成のまとまった歌論書としては唯一のもので、さまざまな歌集から例歌を選び短評を加えたもの。

  • WHITE MODE
  • BLACK MODE
  • A

ファミリー・仕様

TPつらら family image

文字セット
スタンダード版 (StdN)
9,534字 (Adobe-Japan1-3をベースにカスタムグリフを追加)

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