特徴

現代的な表情とクラシックな佇まい
純明朝は引き締まったスタイルの漢字が生み出す端正で上品な空気感が特徴で、試作開始から8年という時間をかけて微細な視覚調整を行いました。特に漢字の制作では、筆画の細部から骨格の設計に至るまで試行錯誤を繰り返し、そこにオーソドックスなデザインでありながら新鮮な表情をもたせた仮名デザインを合わせています。仮名も同様に、落ち着いた姿でありつつストロークに優美な動きをもたせ、心地よい読み具合と審美性を両立させました。美しさと実用性を兼ね備え現代的な表情とクラシックな佇まいを見せる欧文は、和殴混植でも単体でも安心してお使いいただけます。純明朝はさわやかでみずみずしい、デジタル環境に適した書体です。

安定感を重視し、コントラスト値を調整
TP明朝は全角横組みに特化した設計方針で文字の並びを徹底的に吟味し、同じ太さの縦画に対して3つのコントラストで横画の太さを変える調整を行いました。それに対し、純明朝は横組みを主眼にしつつも、縦組みでも実用性と審美性のバランスを高い基準で満たすことを目標に、それぞれのウエイトで適切なコントラストを設定しているところが大きな違いです。極端に強い個性を打ち出すのではなく、安定感を重視し、各ウエイトのコントラスト値を微妙に変えることですべてのウエイトで純明朝の印象が同じになるように調整をおこないました。

オンスクリーンに適した純正デジタル明朝
純明朝は、読みやすくて美しい日本語というコンセプトのもと、オンスクリーンに適した純正デジタル明朝のあり方を追求した書体です。純明朝ヘッドラインは横画の極めて細い書体ですが、ヘアラインの横角はさらにその3分の1以下の細さになります。その名のとおり髪の毛のような細さの明朝体です。通常の明朝体にはないULとELでは、極細のウエイトでありながらも、筆画先端部の形状処理によって視認性を確保しています。純明朝のユニークさは、こうした緻密な制御によって成り立っています。微細な視覚調整を行い、各ウエイトでそれぞれの用途に適した読み心地を実現しました。
- WHITE MODE
- BLACK MODE
- A標準
- Aヘッドライン
- Aヘアライン
ファミリー・仕様

文字セット
スタンダード版 (StdN)
9,499字 (Adobe-Japan 1-3に準拠)